2019年7月29日月曜日

良かった音楽作品 2018年ベスト(アルバム)


毎月紹介している良かった音楽作品の中から「2017年12月~2018年11月購入作品」を対象に、特に良かった作品(満足度10点満点中8.5点以上)をまとめて紹介します。




[アルバム]




9.5点 STEPHEN LOPKIN – CLYDE BUILT [M>O>S DEEP] [2LP]

「2014年9月購入分」で紹介したシングルを「2014年ベスト」に挙げ、「2016年7月購入分」「2016年5月購入分」で紹介したシングルをどちらも「2016年ベスト(シングル)」に挙げた、グラスゴー出身の極上アーティストSTEPHEN LOPKINが、これまでもリリース歴のあるオランダ[M>O>S DEEP]から、アナログとしては初となるアルバムをリリース。
初期デトロイトテクノの影響が色濃いこれまでの作品同様に、煌びやかな音色が幻想的に響く、感傷的でエモーショナルな美しいアシッド・テクノ、コズミック・テクノスタイルの集大成とも言える素晴らしい作品に仕上がっています。
















9.5点 REEDALE RISE – LUMINOUS AIR [KONDI] [2LP]

「2017年5月購入分」で紹介した[FRUSTRATED FUNK]からのシングルを「2017年ベスト(シングル)」に挙げ、「2018年9月購入分」で紹介した[SPAECIAL]からのシングルを8.5点と高評価し、その他にもコンピレーション参加作品を2作紹介してきたUKREEDALE RISEが、デンマークの[KONDI]レーベルからリリースしたファーストアルバムです。
繊細で魅惑的な音色が際立つ卓越したサウンドプロダクションによって生み出されるフューチャリスティックでロマンティックな世界観が構築された叙情的で美しいエレクトロ、テックファンク作品で、この路線のトップアーティストと言っていいクオリティの高さが存分に発揮された極上の内容です。













9点 APPLEBLIM – LIFE IN A LASER [SNEAKER SOCIAL CLUB] [2LP]

自身主宰の[APPLE PIPS]Shackletonと共に主宰する[SKULL DISCO]を中心に、[R&S][AUS MUSIC][TEMPA]などからもリリースするブリストルのLaurie OsborneのプロジェクトAPPLEBLIMが、UK[SNEAKER SOCIAL CLUB]からリリースしたファーストアルバムです。
ダブステップ、ブレイクビーツ、ジャングル、レイヴ、エレクトロなど、ベースミュージックとテクノミュージックの魅力が結合し、自身の音楽性を高いクオリティで表現してまとめ上げた素晴らしい内容に仕上がっています。













9点 SKEE MASK – COMPRO [ILIAN TAPE] [2LP]

Dario ZenkerMario Zenker兄弟が主宰するミュンヘン[ILIAN TAPE]レーベルの主要アーティストであるミュンヘン出身Bryan MullerによるプロジェクトSKEE MASKによる2年振りとなるセカンドアルバムです。
前作は力強く重厚感のあるブレイクビーツ・テクノ中心のスタイルでしたが、深淵でアンビエンスなブレイクビーツ、ドラムンベース、IDM、エレクトロスタイルによって構築された繊細で幻想的な世界観は前作以上にハイクオリティで素晴らしい内容に仕上がっており、今後も更なるアーティストとしての進化を期待せずにはいられない才能が発揮された名作です。
















9点 FLABAIRE – BANDWIDTH [D.KO RECORDS] [2LP]

「2016年10月購入分」で紹介したシングルを「2016年ベスト(シングル)」にも挙げたフランスのRalph MaruaniのプロジェクトFLABAIREが、自身が主宰する[D.KO RECORDS]からリリースしたセカンドアルバムです。
これまでのデトロイトやシカゴの影響が色濃いディープハウス路線に加え、レフトフィールド・ハウスやジャングルなど作風の幅を広げつつクオリティを高めることを成し遂げた、非常に完成度の高い素晴らしい作品です。













9点 MORPHOLOGY – TRAVELLER [FIRESCOPE] [2LP]

[ZYNTAX MOTORCITY][ABSTRACT FORMS][DIAMETRIC]などからリリースするフィンランドのMatti TurunenMichael DiekmannによるユニットMORPHOLOGYが、3作目となるアルバムをB12主宰[FIRESCOPE]からリリース。
基本スタイルであるエレクトロ、テックファンクにこのレーベルらしいインテリジェンステクノ要素が加わることで生み出された、宇宙空間をイメージさせるファンタジックな世界観が見事に表現された素晴らしい内容です。













9点 DEREK CARR – CONTACT [SUBWAX EXCRUSIONS] [2LP]

「2017年9月購入分」で紹介した[FIRESCOPE]レーベルからの作品を「2017年ベスト(シングル)」にも挙げ、「2018年7月購入分」で紹介した[FEROX]からのシングルと「2018年8月購入分」で紹介した[CRAIGIE KNOWES]からのシングルを9点と高評価し、他にも[FOR THOSE THAT KNOE][POLEN][WHY SO SERIES]からのシングルを紹介してきたアイルランドの極上アーティストDEREK CARR3年ぶり5作目となるアルバムが、バルセロナの[SUBWAX BCN]のサブレーベル[SUBWAX EXCRUSIONS]からリリース。
DEREK CARRの真骨頂であるデトロイトテクノ影響下の幻想的で美しくロマンチックなインテリジェンステクノ、エレクトロスタイルを追求したような内容になっており、現在この路線のトップアーティストと言える圧倒的なクオリティの高さと、自身の音楽性への揺るぎない信念を感じさせる素晴らしいアルバムに仕上がっています。
















8.5点 DJ BONE – A PIECE OF BEYOND [SUBJECT DETROIT] [3LP]

以前Differ-Ent名義でのアルバムを紹介したデトロイトのベテランEric DulanによるメインプロジェクトDJ BONEが、自身主宰の[SUBJECT DETROIT]からリリースした同名義では11年振り2作目となるアルバムです。
Differ-Ent名義でのアルバムはアンビエンスな作風も織り交ぜたダークめなスタイルでしたが、今作はこれまで長年の活動で貫いてきた無骨でファンキーな自身のデトロイトテクノスタイルを改めて提示し、自身の生き様を明確にするような内容の上質な作品に仕上がっています。















8.5点 AERA – THE SOUND PATH [PERMANENT VACATION] [CD]

[ALEPH MUSIC]を主宰し、[INNERVISIONS]からの2枚組シングルも以前紹介したベルリンのRalf SchmidtのプロジェクトAERAが、ミュンヘンの[PERMANENT VACATION]からリリースした5年振りとなるセカンドアルバムです。
コズミックやバレアリックなムードで浮遊感のあるダウンテンポ、IDM、ダブハウス、テックハウス、エレクトロなどの作風によって彩られ、美しい世界観が構築された素晴らしい内容です。














8.5点 DEADBEAT – WAX POETIC FOR THIS OUR GREAT RESOLVE [BLKRTZ] [CD]

自身主宰の[BLKRTZ]を中心に[WAGON REPAIR][ECHOCORD]などからもリリースする、カナダ出身Scott MonteithのプロジェクトDADEBEATによる3年振り11作目となるアルバムです。
ルーツ・レゲエ、ダブを基調とし、ボーカルやボイスサンプル.を大々的に取り入れたノンストップ仕様のコンセプチュアルなミニマル・ダブ、ダブテクノ、アンビエント作品で、陶酔感のある世界観の構築とアルバム全体のグルーヴ感が素晴らしい内容に仕上がっています。














8.5点 SURGEON – LUMINOSITY DEVICE [DYNAMIC TENSION] [CD]

[DYNAMIC TENSION]を主宰し、[TRESOR][DOWNWORDS]などからもリリースするUKのベテランSURGEONによる2年振り8作目となるアルバムです。
前作はインダストリアルで実験性が強調されている物足りない内容でしたが、今作は初期のハードミニマル的なグルーヴの魅力と、コズミックでヒプノティックなシンセによる陶酔感のあるディープテクノの魅力が共存する素晴らしい内容で、SURGEONの音楽性の魅力を堪能出来るハイクオリティな作品に仕上がっています。













8.5点 KONDUKU – KIRAN [NOUS’KLAER AUDIO] [2LP]

オランダのRuben UvezによるプロジェクトKONDUKUのデビューアルバムが、アムステルダムの[NOUS’KLAER AUDIO]からリリース。
浮遊感のあるIDM、テック・ベース、トライバル作品で、今後のリリースも期待せずにはいられない才能を感じさせる素晴らしい内容です。













8.5点 EDWARD – FORTUNE TELLER [GIEGLING] [3LP]

ドイツの[WHITE][GIEGLING]を中心にリリースするベルリンのGilles AikenのプロジェクトEDWARD4年振り3作目となるアルバムです。
これまでのアルバムに比べるとミニマルやエクスペリメンタル色が強く、バリエーション豊富なリズムとボイスサンプルを効果的に活用したアブストラクトなミニマルハウス、ディープハウス、ディープテクノで美しく幻想的な世界観が構築され、作風の幅を広げてアーティストとしての更なる進化を示した素晴らしい内容です。













8.5点 HVL – OSTATI [ORGANIC ANALOGUE] [2LP]

[ROUGH HOUSE ROSIE]を中心に[FLYANCE]などからもリリースするジョージアのGigi JikiaによるプロジェクトHVLのファーストアルバムが、UK[ORGANIC ANALOGUE]からリリース。
ディープテクノ、アシッドハウス、ブレイクビーツ、エレクトロ、テックハウス、アンビエントなどの幅広いスタイルによって幻想的でヒプノティックな独自の世界観が見事に構築された、非常に完成度の高い作品に仕上がっています。













8.5点 LONE – AMBIVERT TOOLS ONE-FOUR [OCTAVE / R&S] [CD]

ベルギーの[R&S]を中心にリリースするUKLONEが、2017年からアナログとデジタルでリリースしてきたAMBIVERT TOOLSシリーズの全トラックにボーナストラックを加えてCD化した日本独自盤となるアルバムです。
ボイスサンプルを多用したロウハウスやディープハウス、スペーシーなブレイクビーツや感傷的なIDM、エレクトロなど、LONEの多彩な音楽性が高いクオリティで発揮された内容で、編集盤ですがアルバムとしてのトータルバランスも素晴らしく、LONEのこれまでのアルバムの中で最も好きな作風です。





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