毎月紹介している良かった音楽作品の中から「2017年12月～2018年11月購入作品」を対象に、特に良かった作品（10点満点中8.5点以上）をまとめて紹介します。
[シングル]
9点 DEEPCHORD – NORTHERN SHORES EP [SOMA] [12inch EP]
ECHOSPACEやCV313などのユニットとしても活動し、「2017年11月購入分」で紹介したアルバムも素晴らしく、「2017年ベスト（アルバム）」にも挙げたデトロイトのRod ModellのプロジェクトDEEPCHORDが、アルバム同様[SOMA]からリリースしたシングルです（アルバムと同時期のリリースですがシングルカットではありません）。
現在ダブテクノ路線の最高峰アーティストと言っても過言ではない経歴とクオリティを誇るRod Modellですが、近年さらに円熟味を増し、自身の追求する音楽性をさらなる高みへと到達させたと言える、煌めくような美しい世界観が表現された極上のダブテクノ、アンビエント作品に仕上がっています。
9点 KAS:ST – COSMIC WALKERS EP [INFORMA] [12inch EP]
[FLYANCE]レーベルを主宰するフランスのユニットKA ONE & ST SENEによる別名義であるKAS:STが、グラスゴーのDEEPBASSが主宰する[INFORMA]からリリース。
KA ONE & ST SENE名義も含め、これまでのリリース作品をほぼ全て紹介している極上のアーティストですが、スペーシーで広大な空間をイメージさせるシリアスで幻想的な世界観を構築するディープテクノスタイルは更に磨きがかかり、モダン・ミニマル、ディープテクノ路線におけるトップアーティストの地位を確立させたと言っても過言ではないハイクオリティで素晴らしい内容です。
日本のベテランTakaaki Itohによるリミックスも好内容です。
日本のベテランTakaaki Itohによるリミックスも好内容です。
9点 DEREK CARR – ALPHA BASE EP [FEROX] [12inch EP]
「2017年9月購入分」で紹介し、「2017年ベスト（シングル）」にも挙げた[FIRESCOPE]レーベルからの作品を筆頭に、[FOR THOSE THAT KNOE]、[POLEN]、[WHY SO SERIES]からのシングルを紹介してきたアイルランドの極上アーティストDEREK CARRがUKの老舗レーベル[FEROX]からリリース。
DEREK CARRの真骨頂ともいえるデトロイトテクノ影響下の幻想的で美しくロマンチックなインテリジェンステクノ作品で、近年リリースが活発化しつつ常に高いクオリティをキープしている作品群の中でも最高級と言える素晴らしい内容に仕上がっています。
9点 DEREK CARR – PIONEERS EP [CRAIGIE KNOWES] [12inch EP]
「2017年9月購入分」で紹介した[FIRESCOPE]レーベルからの作品を「2017年ベスト（シングル）」にも挙げ、「2018年7月購入分」で挙げた[FEROX]からのシングルを9点と高評価し、他にも[FOR THOSE THAT KNOE]、[POLEN]、[WHY SO SERIES]からのシングルを紹介してきたアイルランドの極上アーティストDEREK CARRが、グラスゴーの[CRAIGIE KNOWES]から初となるシングルリリース。
近年リリースが活発化しながらも保たれる高いクオリティは現在のテクノミュージックを代表するトップアーティストの1人と言っても過言ではないほどの素晴らしい内容で、今作はアシッドハウス、デトロイト・エレクトロ、テックハウスを自身のスタイルであるエモーショナルな作風として見事に昇華し、アーティストとしての進化をまざまざと見せ付けられる極上の作品に仕上がっています。
9点 SUPREEMS – CLOSE YOUR EYES (AND FEEL) EP [LOBSTER THEREMIN] [12inch EP]
2016年にUKの[LOBSTER THEREMIN]からデビューしたベルギーの新鋭アーティストSUPREEMSによる2作目となるシングルです。
ノスタルジックで情緒的なムードが漂う美しいエレクトロ・ブレイクス、ディープ・ロウハウス作品で、圧倒的なリリース量を誇る[LOBSTER THEREMIN]の中でも特筆すべき内容と言える素晴らしい作品。
今後のリリースにも期待せずにはいられない注目アーティストです。
8.5点 KAS:ST – VOYAGE OF TIME [FLYANCE] [12inch EP]
フランスのユニットKA ONE & ST SENEによる別名義であるKAS:STが自身主宰の[FLYANCE]からリリース。
KA ONE & ST SENE名義も含め、これまでのリリース作品をほぼ全て紹介している極上のアーティストですが、今作もシリアスでミステリアスなムードが漂う上質なミニマル、ディープテクノ作品で、これまでの同名義の作品の中でも特に素晴らしい内容に仕上がっています。
8.5点 TIM JACKIW – MEMORY FEEDBACK EP [SLOW LIFE] [12inch EP]
時代を問わないテクノ、ハウスの魅力を追求しているベルリンの[SLOW LIFE]レーベルから、90年代よりオーストラリアでインディペンデントな活動を続けているTIM JACKIWのシングルがリリース。
96年頃に制作された楽曲らしいのですが、まさに時代を問わない極上のクオリティを誇る美しいピュア・テクノ作品で、この作品を発掘してリリースしたという点においても[SLOW LIFE]レーベルの活動内容の意義深さを感じずにはいられない素晴らしい内容です。
8.5点 JANERET – OLYMPUS PARTIE 1 [TARTOUFFE] [12inch EP]
「2016年4月購入分」、「2016年10月購入分」、「2016年11月購入分」で紹介したシングルを全て「2016年ベスト（シングル）」に挙げた極上のアーティストであるフランスのJANERETが、フランスの[YOYAKU]系列[TARTOUFFE]からリリース。
常に期待を裏切らない高いクオリティを誇る、ダビーなディープ・ミニマルハウス作品です。
8.5点 HIVER – THE LAST STRAW (JP Enfant Remix) [LET] [12inch EP]
これまで「2016年11月購入分」、「2017年11月購入分」で[CURLE]からのシングル2作品をともに年間ベストシングルとして紹介し高評価してきたイタリアの二人組ユニットHIVERが、アムステルダムの[LET]からリリース。
これまで紹介してきた作品同様、幻想的で美しい極上のデトロイトテクノ、エレクトロ作品で、レーベル主宰JP Enfantによるリミックスも素晴らしい内容です。
8.5点 FEDE LIJTMAER – HERE AND NOW [THE MELLIFLOWS] [12inch EP]
[OSLO]や[EL MILAGRO]からリリースするウルグアイのFEDE LIJTMAERが、ベルリン[MELLIFLOW]レーベルの新たな限定シリーズ[THE MELLIFLOWS]の1番としてリリース。
神秘的なムードが漂うディープなエレクトロ・ロウハウス作品で非常にクオリティが高く、アーティスト、レーベルともに今後リリースを楽しみにせずにはいられない素晴らしい内容です。
8.5点 FERAL – CLIMBING HIMALAYA Part 1 [HYPNUS] [12inch EP]
イタリアのAlessandro BarchittaによるプロジェクトFERALがスウェーデンの[HYPNUS]からリリースした、同レーベルから3作目となるシングルです。
醸し出される神聖なムードと、卓越したサウンドプロダクションによる音色やグルーヴの心地良さで聴く者を陶酔させる極上のディープテクノ作品で、この路線の最高峰アーティストになりうる才能が発揮された素晴らしい作品です。
8.5点 BASEMENT SPACE – COSMIC COLLISION EP [SLOW LIFE] [12inch EP]
時代を問わないテクノ、ハウスの魅力を追求するスタンスで良作を連発しているベルリンの[SLOW LIFE]レーベルから、スウェーデンの新鋭BASEMENT SPACEのデビューシングルがリリース。ピュア・テクノ、エレクトロ、ジャズなどのエッセンスを取り入れたUKガラージ、ブロークンビーツ作品で、今後の作品にも期待せずにはいられない上質な内容です。
8.5点 3KZ – A LOVE SUPREME [ARTS] [12inch EP]
2030名義ではデトロイトテクノ、Kaelan名義ではミニマルテクノ、Lxm名義ではダブテクノ作品をリリースするイタリアのNico Campanellaと、Z.I.P.P.O名義で自身主宰の[FIDES]を中心にデトロイトインフルエンスなミニマルテクノをリリースするイタリアのGiuseppe Maffeiによるユニット3KZが、イタリアの[ARTS]からシングルリリース。
「2017年4月購入分」で紹介したファーストアルバムを「2017年ベスト（アルバム）」にも挙げましたが、今作も躍動感のあるグルーヴと陶酔感のある美しい音色がマッチしたミニマルテクノ、ディープテクノ、インテリジェンステクノスタイルのハイクオリティな内容で、今後のリリースも引き続き期待せずにはいられません。
8.5点 KARIM SAHRAOUI – PLENITUDE EP [R&S] [12inch EP]
「2017年5月購入分」で紹介した[COMPOST]レーベルからのシングルを「2017年ベスト（シングル）」に挙げ、「2016年11月購入分」で紹介した[ARTS TRANSPARENT]レーベルからのシングルを「2016年ベスト（シングル）」に挙げ、それ以外にも4作のシングルをこれまでに紹介してきた極上アーティストであるフランスのKARIM SAHRAOUIが、ベルギーの老舗レーベル[R&S]から初となるシングルをリリース。
神秘的でエモーショナルな陶酔感のあるディープテクノ、ハイテックソウル作品で、幻想的で美しい世界観の構築が見事な極上の作品に仕上がっています。
8.5点 CONFORCE – ZERO POINT FIELD EP [BRIGHT SOUNDS] [12inch EP]
「2017年11月購入分」で紹介した[DELSIN]からのアルバムを「2017年ベスト（アルバム）」にも挙げたオランダのBoris BunnikによるプロジェクトCONFORCEが、ベルリンの[BRIGHT SOUNDS]から初となるシングルリリース。
ダブテクノ、ダウンビート、アンビエントなどの要素を取り込みながら確立させた、オリジナリティに富んだ深みのある幻想的なディープテクノ路線がさらに円熟味を増し、アーティストとしての成熟度がさらなる高みへ向かっていると感じさせる素晴らしい内容です。
8.5点 FERAL – CLIMBING HIMALAYA PART Ⅱ [HYPNUS] [12inch EP]
「2018年3月購入分」で紹介し8.5点と高評価した、イタリアのAlessandro BartittaによるプロジェクトFERALがスウェーデンの[HYPNUS]からリリースしたEP「CLIMBING HIMALAYA PART Ⅰ」の続編となるシングルです。
醸し出される神聖でトライバルなムードと、卓越したサウンドプロダクションによる音色やグルーヴの心地良さで聴く者を陶酔させる極上のディープ・ダブテクノ作品で、今後の作品にも期待せずにはいられない素晴らしい才能が発揮された内容です。
8.5点 D&S – SOURCES OF LIGHT [GIRADA UNLIMITED] [12inch EP]
ベルギーの[ORBIS X]レーベルからのファーストシングルも以前紹介したオランダの二人組ユニットD&Sによるシングルが、スペインのJulian Perez主宰[GIRADA UNLIMITED]からリリース。
エモーショナルで美しいデトロイテクノ、エレクトロ路線の作風を継続させながらクオリティは前作を上回る素晴らしい内容で、今後の作品も期待せずにはいられない注目のアーティストです。
8.5点 V.A. – SOUNDS FROM THE EMOTIONAL UNDERGROUND [EMOTIONS ELECTRIC] [12inch EP]
スペインの[SUBWAX BCN]のサブレーベル[EMOTIONS ELECTRIC]からのコンピレーションシングルです。
「2017年5月購入分」で紹介したシングルを8.5点と高評価したUKのReedale Rise、「2017年9月購入分」で紹介したシングルを8.5点と高評価し他にも2作のシングルを紹介しているシェフィールドのJohn Shima、「2017年9月購入分」、「2018年7月購入分」で紹介したシングルをどちらも9点と高評価し他にも3作のシングルを紹介してきたアイルランドのDerek Carrという、初期デトロイトテクノ、エレクトロやインテリジェンステクノの美しく感傷的な魅力を継承し表現するという点において極上とも言えるメンツに新人アーティストのZuletaを加えた4曲入りの素晴らしい内容で、今後もその魅力を発信し続けてほしいと願わずにはいられないレーベルです。
8.5点 ROZA TERENZI & DJ ZOZI – PLANET EUPHORIQUE [PLANET EUPHORIQUE] [12inch EP]
[1080P]や[PACIFIC RHYTHM]などからリリースするD.Tiffanyが主宰するカナダの新レーベル[PLANET EUPHORIQUE]の1作目となるシングルで、メルボルンのROZA TERENZIとD.TiffanyのプロジェクトDJ ZOZIによるコラボ作品です。
スペーシーなインテリジェンステクノ、ブレイクビーツ・テクノ、ダウンビート作品で、レーベルの今後に大いに期待したくなる素晴らしい内容です。
8.5点 SAMUEL PADDEN – MINERAL001 EP [MINERAL] [12inch EP]
スペインの新レーベル[MINERAL]の1作目として、マンチェスターのSAMUEL PADDENのデビューシングルがリリース。
スペーシーな雰囲気のネオ・エレクトロ、ブロークン・ビーツ作品で、アーティスト、レーベルともに今後期待せずにはいられないハイクオリティな内容です。
8.5点 REEDALE RISE – FROM HARBOUR TO HARBOUR EP [SPAECIAL] [12inch EP]
「2017年5月購入分」で紹介した[FRUSTRATED FUNK]からのシングルを「2017年ベスト（シングル）」にも挙げたUKのREEDALE RISEが、スペインの新興レーベル[SPAECIAL]からリリース。
この路線のトップアーティストと言ってもいい、非常にクオリティの高い神聖で叙情的なエレクトロ、テックファンク作品で、今後のリリースも期待せずにはいられない素晴らしい内容です。
8.5点 SUBLEE – IREALIS [MEANDER] [12inch EP]
ファーストアルバムとセカンドアルバムをこれまでにも紹介してきたルーマニアのSUBLEEが、ベルリンの[MEANDER]からシングルリリース。
ルーマニアのアーティストの中でもトップクラスと言ってもいいクオリティの高さは健在で、繊細でスペーシーなウワモノとダビー・エフェクトが効いた、バウンシーで心地良く優雅なダビー・ミニマルハウススタイルである自身の音楽性を追求した素晴らしい内容です。
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