毎月紹介している良かった音楽作品の中から「2014年12月~2015年11月購入作品」を対象に、特に良かった作品(10点満点中8.5点以上)をまとめました。
主にデトロイトテクノ、テクノ、テックハウス、ディープハウスなどのクラブミュージック作品をチェックしています。
[アルバム]
10点 ALVEOL – EVERY NOW IS A NEW BEGINNING [NOISY MEDITATION] [CD]
PURL、RUST等の名義でもリリースするLUDVIG CIMBRELIUSによるALVEOL名義での3枚目となるアルバムです。
ダブ・テクノとエレクトロニカの音楽性が融合し、メロディー、音色の美しさとビートのリズムや展開が生み出す心地良さに陶酔してしまいます。
深く立体的な世界観が見事に構築され、永遠に聴いていたいと思えるハイクオリティで素晴らしい圧倒的な作品です。
9点 ROBERT HOOD – M-PRINT:20 YEARS OF M-PLANT MUSIC [M-PLAMT] [3CD]
MAD MIKE、JEFF MILSと共にUNDERGROUND RESISTANCE(UR)の初期メンバーとして1991年から活動していたROBERT HOODが自身のレーベル[M-PLANT]からコンパイルした3枚組ベスト作品。
DISC1は1994~2002年リリース曲、DISC2は2009~2014年リリース曲、DISC3は未発表曲、未発表バージョン(既発曲あり)を収録。
独自のスタイルを確立させたソリッドでストイックなミニマルトラックのスペシャリストぶりが発揮された内容ですが、FLOORPLAN名義のソウルフルなガラージ・ハウスやディスコ風味なハウストラックの素晴らしさにも改めてさすがと唸らされます。
孤高の天才とも評されるROBERT HOODの上質な音楽性を堪能できる充実した内容です。
8.5点 BIODUB – FAMILIAR WARMTH [TIEFENRAUSCH] [2LP]
ドイツ、ハノーバーのPatrick WursterによるプロジェクトBIODUBが、ベルリンの[TIEFENRAUSCH]レーベルからリリースした4年振りとなるセカンドアルバムです。
レゲエ・ボーカルをフィーチャーした楽曲も含む、Basic Channelを継承するような伝統的でエレガントなディープ・ダブテクノで、音質も含めた完成度が非常に素晴らしいです。
8.5点 DUSTY KID – NOT SO GREEN FIELDS [ISOLADE] [CD]
ドイツの[BOXER]レーベルなどからリリースする自身のイタリアのDUSTY KIDが、自身のレーベル[ISOLADE]からリリースした4作目のアルバムです。
これまでのプログレッシヴ・テックハウス路線に90年代のレイヴ・サウンドやカントリーミュージックなどの要素を加えることで、独自の壮大な世界観と情景が思い浮かぶようなストーリー性を確立し、全体を通じて高揚感が生み出される洗練された完成度の高さを誇るテクノミュージックの魅力とオリジナリティが際立っている傑作アルバムです。
8.5点 KNOWONE – KNOWONE LP 001 [KNOWONE] [CD]
2010年に始動し、アーティスト名を伏せアナログ限定でリリースをしているドイツのダブ・テクノレーベル[KNOWONE]から2011年にリリースされた1作目のアルバムが日本盤でCD化されました。
ダウンテンポにヴォーカルが絡む幻想的なチルアウトトラックや、アシッディーなディープハウス、IDM系トラックなど、美しい音色と魅惑的なリズムが壮大な世界観を作り上げている傑作アンビエント・テクノアルバムです。
今作のアーティストは不明ですが、作風はLudvig Cimbreliu(ALVEOL)やBVDUBあたりに近い感じがします。
8.5点 OCTAVE ONE – BURN IT DOWN [430WEST] [CD]
1989年に結成し、別名義を使い分けながら長きに渡ってぶれる事のない音楽性を貫いてきているローレンスとレニーのバーデン兄弟によるデトロイトテクノユニット、OCTAVE ONEによる7年振り5枚目となるアルバムです。
彼らの発するソウルフルでファンクネスな力強いテクノトラックは、過去から現在に至るまで「デトロイトテクノ」という言葉を最も体現していると言ってもよいと思います。
Random Noise Generation名義でリリースされていたシングル「A Better Tomorrow」のリメイクや、2012年にリリースされた「New Life」などの名曲を織り交ぜ、アルバムとしての全体のバランスもクオリティも秀逸で、改めてOCTAVE ONEが信頼出来るアーティストであり続けてくれていることを実感しました。
8.5点 SOULTEK – DREAMING UNDER A STARLITE SKY [ECHOSPACE] [2CD]
ECHOSPACEやCV313名義としても活動するSTEPHEN HITCHELLのソロプロジェクトSOULTEKが2009年にデジタルでリリースしていたアルバムのCD化で、それにシングルやコンピに収録されていた過去音源や未発表トラックを追加収録した2枚組アルバムです。
今作は別名義でのダウンビートやアンビエント、ダブ路線だけにとどまらない、幻想的で美しい叙情性に溢れた上質なデトロイトテクノアルバムに仕上がっており、浮遊感と音色の美しさがとても心地良い作品です。
8.5点 SO INAGAWA – INTEGRITITHM [CABARET RECORDING] [CD]
東京を拠点として活動するSO INAGAWAがアナログ盤でリリースしたファーストアルバム収録の6曲に、シングルでリリースされていた楽曲を含めた7曲を加え、共に[CABARET RECORDING]レーベルを主宰するDJ MASADAがMIXしたCD盤のアルバムです。
「INTEGRITY(高潔な)」、「RYTHM(リズム)」という意味を含んだタイトルにも表現された質の高いディープ・ハウス楽曲群が、ダンスミュージックとしての魅力をさらに引き出される展開にまとめあげられ、心地良さとグルーヴ感がバランス良く結合した傑作アルバムです。
0 件のコメント:
コメントを投稿